どうも、いちにょきです!
ここでは電験3~1種合格者の管理人が、試験の概要や3種との比較、効率の良い勉強の進め方などについて解説していきます。
また、勉強時間の目安や、各科目(一次、二次それぞれ)の勉強の順番についても解説しています。
この記事には電験2種合格のためのエッセンスを詰め込んでいますのでぜひ参考にしてくださいね!
電験ってなんぞ?って部分については3種について解説したこちらの記事を参照してくださいね。
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また、電験2種用の参考書についてはこちらで解説しています。
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電験2種の試験について
電験2種の試験方式と内容
電験2種は一次試験と二次試験に分かれており、両方に合格して初めて電験2種合格となります。
一次試験は3種と同じマークシート方式の4科目制、二次試験は記述式の2科目制となっています。
一次試験
一次試験の試験方式・出題範囲については3種の試験と全く同じで、4科目すべてで合格点(6割←ただし年度によって若干の調整あり)を取らなければなりません。
3種と比較した2種の特徴をまとめると以下のようになります。
- 各大問に対する小問数の増加
3種では一つの大問に小問が1~3つだが、2種は一つの大問に小問が5つ出題される。 - 解答の選択肢の増加
3種では各小問に対してそれぞれ選択肢が5つ設定されるが、2種では各大問(=5つの小問)に対して選択肢が15個設定される。 - 原理を理解していないと解けない問題が多くなる
原理の説明を穴埋めで完成させる問題のような、公式の丸暗記では対応できない問題が増える。 - 法規において計算問題がほぼなくなる
通常の四則演算は出てくるが、3種で出ていたような電気設備や系統に関する計算は出てこなくなる。
各大問に対して小問の数は増加しますが、大問の数は半分くらいになるため、全体の問題数については大きな影響はありません。出題形式が少し変わるくらいに思っておけばよいです。
選択肢の増加については、実際に問題を見てもらうとわかりやすいでしょう。
3種では問1に対して選択肢が(1)~(5)の5つ与えられていますが、2種では問2の中に(1)~(5)の小問があり、それらに対して(イ)~(ヨ)の15個から回答を選ばなくてはなりませんΣ(゚д゚lll)
これはもう勘で解答できるレベルではないですね笑
このように、一つの問題に対しての選択肢が増えたり、原理を理解していないと解けない問題が多くなることで、3種よりも難易度は上がります。
ただ逆に言えば、3種の勉強の段階で原理から理解し、根拠を持って解答できていれば、選択肢が増えたとしてもそれほど難しさは感じないはずです。
また法規に関しては計算問題がほぼなくなるため、暗記で得点しなければならない割合が増えます。
計算問題を得点源にしていた人は要注意ですね。
二次試験
2種から初登場するこの二次試験ですが、マークシート方式ではなく、記述式の筆記試験となります。
科目は「電力・管理」と「機械・制御」の2科目で、合格基準は「2科目合計点が6割以上かつ各科目が平均点以上」となります。(一次試験同様年度によって若干の調整あり)
出題範囲はこんな感じです。
科目 | 試験範囲 |
---|---|
電力・管理 | 発電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び運用並びに電気施設管理 |
機械・制御 | 電気機器、パワーエレクトロニクス、自動制御及びメカトロニクス |
実はこの出題範囲、3種の出題範囲を見比べるとわかるんですが、電力・管理は一次試験の電力の延長、機械・制御は一次試験の機械の延長のような位置づけになっています。
ただ、難易度については記述式ということもあり、一次試験に比べてかなり上がります。
また二次試験ではいずれの科目でも、計算問題と論説(計算ではなく文章で説明させる)問題が出題されます。
2次試験での問題選択と時間配分の方法についてはこちらの記事で解説しています。
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科目合格留保制度と一次試験免除制度
2種においても3種同様、一次試験における科目合格留保制度が用意されています。
さらに2種(1種も同様)の二次試験では、一次試験を合格した年に二次試験に落ちたとしても、翌年度の受験では一次試験は免除されます。
ただし、翌年度の二次試験に再び落ちると、その翌年度はまた一次試験からの受験になります。
勉強時間の目安
年月 | 2017年9月 | 2017年10~12月 | 2018年1月~7月 | 2018年8月 | 2018年9月~10月 | 2018年11月 |
---|---|---|---|---|---|---|
行動 | 理論・電力・機械合格 | 何もせず | 二次対策 | 一次法規対策 | 法規合格・二次対策 | 二次合格 |
勉強時間 | 2時間/日 | 3時間/日 | 3~4時間/日 |
ここは人によって異なるので明言はできませんが、参考までに私の経験談を紹介します。
私の場合は3種と同時に2種の一次試験を受験し、法規以外の科目を合格しました。
そしてその翌年に法規と2次試験を受験し、合格することができました。
一次試験については3種を目指して頑張って勉強していたら、2種もぎりぎりカバーできる実力がついていたという感覚でした。
二次試験については、2種の一次試験に科目合格したその翌年の1月ごろから徐々にスタートしました。
そして一次試験直前で法規を仕上げて一次試験に合格し、残りの期間で二次対策をして、二次試験合格にこぎ着けました。
3種の記事にも書きましたが、3種に費やした時間は約448時間でした。
3種合格から翌年の2種二次試験までに費やした時間は2時間×30日×7か月+3時間×30日×1か月+3.5時間×30日×2か月=720時間ですので、トータルすると約1168時間ということになります。
これを長いと捉えるかどうかは人によると思いますが、いずれにせよこれはあくまでも私の場合ですので、参考程度にしてもらえればと思います。
3種を受けずに2種からの受験はあり?
明らかに2種を合格する実力がある方は、3種を受ける必要はありません。
ただ、受験する前にそこまで自信がある方は稀かなあと思います。
「自信はあるけど、やっぱりちょっと不安だな」という方は2種と3種の同時受験がおすすめです。
予想より2種が難しく、2種をあきらめて3種に切り替える場合、その翌年に3種を受けなおす必要があります。
しかし同時受験しておけば、3種のスタートが1年早くなるので、合格までの期間を短縮することができます。
合格までの勉強の進め方
合格までの計画を立てる
基本的には3種のときと同様で、まずは以下の点についてイメージしましょう。
- どういう順番で勉強していくのか
- 何カ年計画なのか
- どんなスケジュールで勉強するのか
唯一3種のときと違う点は、二次試験があるということです。
3種の際には合格科目を失効させないことが大切だというお話をしました(過去記事参照)が、2種ではそれに加えて一次試験免除の失効を防ぐことも非常に大切になります。
つまり二次試験の準備ができた状態で一次試験に合格して、一発で二次試験に受かるのが理想です。
勉強の順番
まず一次試験については3種同様、理論→機械→電力→法規がおすすめです。
二次試験については科目ごとではなく、計算問題から始めて、試験が近づくにつれて徐々に論説問題にシフトしていくのがよいでしょう。
理由は一次試験で法規を最後に勉強するのと同じで、暗記は試験前に勉強したほうが忘れにくいからです。
もちろん試験直前には、計算も論説も総復習することを忘れないようにしましょう。
電験2種勉強法(まとめ)
今回は電験2種の試験概要と勉強方法について解説しました。ポイントをまとめます。
- 電験2種には一次試験と二次試験があり、二次試験は記述式である
- 二次試験は初年度に不合格でも、次年度に一次試験免除で再チャレンジできる
- 大事なのは絶対に合格科目と一次試験免除を失効させないこと
- 一次試験の勉強は理論→機械→電力→法規の順番がおすすめ
- 二次試験の勉強は計算→論説の順番がおすすめ
電験2種は再エネの普及等で今後も安定した需要が見込まれるため、ぜひ頑張って合格を目指してみてくださいね。