3種 電験

電験3種勉強法[勉強時間、科目の勉強順、3種2種同時受験などを電験3~1種合格者が解説]

2020年7月1日

どうも、いちにょきです!

さて、電験3種は合格率が10%程度の難関試験ですが、効率よく勉強をすれば合格することも難しくありません。

ここでは電験3~1種合格者の管理人が、電験3種ってなに?というところから試験の制度、レベル、勉強時間の目安などについて解説していきます。

また、最短で合格するために知っておくべきことや、各科目を勉強する順番、戦略的に科目を捨てる方法、3種と2種の同時受験などについても解説します。

この記事には電験3種に合格するためのエッセンスを詰め込んでいますので、ぜひ参考にしてくださいね!

電験3種について知ろう

そもそも電験とは?

電験とは電気主任技術者免状を取得するための試験です。

電気主任技術者とは事業用電気工作物(発電機とか送配電線とか)の保安監督を行う人のことです。

試験に受かるなどして免状を取得すると、事業用電気工作物の電気主任技術者になることができます。

電気主任技術者に選任されるには免状の交付を受けている者でなければならないため、将来的にも安定した需要が見込まれています。

また、今後電験3種人材の不足が懸念されているようで、経済産業省は電験3種人材を増やそうとしています。

電験3種、2種、1種の違い

保安監督できる電気工作物の電圧階級が違います。表のように区分されていて、3種→2種→1種の順に扱える電圧階級が広くなります。

電験種別3種2種1種
電圧階級5万ボルト未満17万ボルト未満制限なし
電験種別の扱える電圧階級

電気主任技術者免状を取得する方法

「じゃあどうすれば電気主任技術者になれるの?」ってとこですが、これには方法が二つあります。

  • 試験に合格する
  • 認定を受ける

試験に合格する

試験に合格して免状を取得する方法です。

受験資格はないので、だれでも受験することができます。

認定を受ける

経産省で定める学歴又は資格および実務の経験を証明する申請書を提出し認定を受ける方法です。

ただし、実務経験の証明人は社長や県知事などと定められており、所属する機関の協力が必要になります。

私は経験がないのでわかりませんが、聞いた話によると結構めんどくさいんだとか。

本記事では試験合格について解説していますので、詳しくは扱いません。

認定手続きの方法についてはリンクを参照してください!

電験3種の試験について

電験3種の試験方式と内容

年1回行われるマークシート方式の試験で、理論・電力・機械・法規の4科目すべてに合格しなければなりません。

また答えの選択肢も5択なので、運だけで受かるのは至難の業と言えますね(^^;

各科目の出題範囲は基本的に例年同じで、このようになっています。

科目試験範囲
理論電気理論、電子理論、電気計測及び電子計測
電力発電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び運用並びに電気材料
機械電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、電気加工、自動制御、メカトロニクス並びに電力システムに関する情報伝送及び処理
法規電気法規(保安に関するものに限る。)及び電気施設管理

なんだか難しそうですよね…

初見だとなんだこれ?ってなると思いますが、勉強していけばこの分野はこういう問題が出るというのがわかるようになるので安心してください。

なお電験3種については、2022年度から年2回に、そして2023年度からCBT方式の導入が予定されています。

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科目合格留保制度

電験3種合格には全科目で合格点(6割←ただし年度によって若干の変動あり)をとらなければなりませんが、一度に全科目合格する必要はありません

どいうことかというと、科目合格留保制度というものが用意されており、一度合格した科目は向こう2年間免除になります。

例えば初年度に理論だけ合格した場合、翌年および翌々年の試験では理論は免除されます。したがって翌々年までに他3科目を合格すれば電験3種合格となります。

試験の難易度

難易度は各人の知識レベル(数学、電磁気、電気・電子回路、力学、電気事業法etc...)によりますが、もっとも難易度を左右するのはやはり数学の知識レベルでしょう。

いずれの科目でも(法規でも!)数学の知識が必要になるので、試験勉強をする過程で数学の知識がないほど、壁にぶつかる回数も増えます。

逆に数学の知識がある程度あれば、それなりの勉強は必要ですが、つまずきも少ないでしょう。

要求される数学レベル

「じゃあどれくらいの数学レベルが必要なのよ」ってところですが、高校数学ⅡBまで触れたことがあればひとまず大丈夫です。

特に方程式、三角関数、指数・対数関数、ベクトルはよく使われます。また、微分積分の基礎知識もあると理解が早まります。

また、高校数学ⅡB外の複素数の知識についても必要になってきますが、それについては電験の学習過程で身につけていけばよいでしょう。

「いや、ⅡBの授業は受けたけど全然覚えてねぇよ…」とか、

「そもそもⅡBは習ったことないんだけど…」って人は、まず数学から勉強されることをおすすめします。

電験のための数学参考書については、こちらの記事にまとめてますので、参考にしてくださいね。

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方程式、三角関数、指数・対数関数、ベクトルがわからない人は、数学から勉強するほうが結果的に近道だよ!

必要な勉強時間の目安

私の場合、概算で週平均32時間(平日4時間休日6時間)×14週(3か月半)=448時間程度をかけて全科目8割前後の正答率で合格しました。

ちなみに私は大学院修士卒で、数学、電磁気学、力学等を一通り勉強した状態からのスタートでした。

小心者の私は余裕をもってたくさん勉強しましたが、6割取れれば合格なので、結果的にはもう少し少ない時間でも大丈夫でした。

いずれにしても必要な勉強時間に関しては個人差がかなりあるので、参考程度にしてくださいね。

合格までの勉強の進め方

ここからは「電験3種についてはなんとなくわかったけど、じゃあ具体的にどうやって勉強を進めればいいの?」という疑問に答えていきます。

まずは合格までの計画を立てる

計画というと堅苦しく聞こえるかもしれませんが、身構える必要はありません。要は、

  • どういう順番で勉強していくのか
  • 何カ年計画なのか
  • どんなスケジュールで勉強するのか

ざっくりイメージしておけばよいです。これは最初にするかしないかで合格までの効率が大きく変わります。

ではイメージする際のポイントについて解説していきます。

計画を立てるうえで最も大切なこと

計画を立てるうえで大切なことは、「絶対に合格科目を失効させない(3年以内で合格する)」ということです。

合格科目が失効した場合、電験3種合格への道が一気に険しくなります。その理由について解説していきます。

合格科目を失効させてはいけない理由

かけた労力の損失が大きい

仮に三年間受験して合格できず、初年度に合格した理論が失効したとしましょう。

その場合翌年にまた受験しなければなりませんが、翌年の受験時には初年度に理論を勉強してから三年が経過しています。

三年前に勉強してそれ以来勉強していないのですから、ほぼ1から勉強をし直すはめになり、かけた労力が大きく失われることになります。

合格のためにかけられる労力は有限ですから、これは大きな痛手となります。

また翌年には、失効した科目に加えてまだ合格していない科目にも合格しなければいけないわけですから、負担は相当なものになります。

精神的なダメージが大きい

これは想像していただけるとわかると思います。

せっかく合格していた科目がチャラになるわけですから、合格へのモチベーションはだだ下がり、勉強意欲も削がれます。

三年以内で合格できなかった場合、科目合格→失効→科目合格の無限ループに陥る可能性があり非常に危険です。

短期集中が楽に合格するための近道なんだ

各科目を勉強する順番

勉強の順番ですが、理論→機械→電力→法規の順番がおすすめです。

機械・電力は電磁気学を理解していないと理解できない内容が多いです。

理論には基礎的な電磁気学の内容が含まれているので、電磁気学に触れたことがない方は理論を最初に勉強するほうが理解がスムーズです。

また、電磁気学は習ったけど忘れちゃったという方も、復習になるので理論から始めるのがおすすめです。

一方、電力や法規は覚えることが多いため、できるだけ試験が近づいてから勉強をしたほうが忘れにくいです。

全科目の勉強時間が確保できない場合

理想は全科目に勉強時間を配分することですが、そうすることで問題になるのは、どの科目も理解が進まず全科目不合格になってしまうということです。

したがって、初年度に費やせる勉強時間が明らかに少ない場合は、初年度はどれかの科目を捨て、複数年での合格を計画しましょう。

そう、肉を切らせて骨を断つ的なアレです。

え?違う??まあいいや。

では具体的にどうするか。

まずは法規を捨てましょう。なぜか。

各科目の内容には関連性があり、図で表すとこんなイメージになってます。

電力と機械は関連する部分があり、また理論の理解が機械と電力の理解の助けになります。

しかし、法規はおもに法律を扱う分野のため、独立性が高いです。

したがって初めから複数年での合格を見据える場合は、一年目に理論機械電力を、二年目に法規を取得するのがよいでしょう。

一年に三科目も勉強する余裕がないという方は、一年目に理論、二年目に機械電力三年目に法規の計画がおすすめです。

ただし後者の場合はどれかが不合格になると次年度にしわ寄せがきてしまい、結局三年間で合格することができず、科目合格が失効するリスクがあります。

前者であれば一年余裕があるので、どれかを取りこぼしても三年目でフォローできる可能性があります。

1年に三科目は大変かもしれませんが、できるだけ前者をおすすめします。

他3科目とは毛色の違う法規の勉強法についてはこちらの記事で解説しています。

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毎週末に次週の勉強計画を立てる

電験の勉強を始める前にスケジュールをざっくりイメージするのがよいというお話をしましたね。

しかし、勉強以外の予定によっては勉強がはかどる時期や、時間が取れない時期が出てくると思います。

そこで私が実践していたのが、毎週末に次週の計画を立てる方法です。

自分が使っている参考書や問題集を開き、来週末に到達したいページを決めます。そのページ番号のところに、来週末の日付と印を書き込みましょう。

「来週は残業が多そうだから、これくらい進めばまずまずだな」

「来週は週末に予定がないから、がんばってこれくらいは進めよう」

といったように週単位で進み具合を調整しましょう。

仮に目標に到達できなかったとしても、それを見ることで計画から遅れていると認識することができ、結果的にモチベーションを保つことができます。

将来的に2種の受験も考えている場合

将来的に2種の合格を狙っている方は、3種と同時に2種を受験するのがおすすめです。

電験は例年1種・2種の一次試験日(1種2種には二次試験まである)と3種の試験日は別日です。そのため3種と2種は同時に受験することが可能です。

一次試験二次試験
3種8月下旬~9月上旬の日曜日なし
2種・1種8月下旬~9月上旬の土曜日11月下旬

また3種と2種の一次試験は出題範囲が同じで、難易度こそ多少上がりますが、3種合格レベルまでしっかりと勉強した状態であれば2種一次試験の対策をしていなくてもかなりの問題が解けます

ただし注意が必要なのが、二次試験はレベルがぐっと上がるということです。一次試験を合格しても二次試験で歯が立たない可能性があります。

一次試験の合格にも留保制度があり、翌年のみ一次試験が免除されますが、そこで二次試験に不合格だとまた一次試験からやり直しになってしまい大きな損失を被りかねません。

つまり二次試験の準備ができていない状態で一次試験に受かることはかなりリスキーだということです。

そこで、「2種の合格を見据えてはいるけれど、二次試験に受かるほどの実力はまだないよ」という方は、思い切って2種一次試験の際に、法規だけをあえて不合格にするのがよいでしょう。

そうすれば、残り1~2年のうちに2種一次試験の法規のみを勉強しながら、二次試験の対策をすることができます。

2種の勉強方法についてはこちらの記事にまとめてありますので、2種の合格も視野に入れている場合は参考にしてみてください。

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電験3種勉強法(まとめ)

今回は電験3種の試験概要と試験勉強を始める前に知っておくべきことについて解説しました。ポイントをまとめます。

  • 試験の難易度は個々人の数学レベルに大きく左右されるが、高校の数ⅡBに触れたことがあればひとまず問題なし
  • 合格に必要な勉強時間は個々人の力量により異なるが、参考として管理人は約450時間で正答率8割程度
  • 事なのは絶対に合格科目を失効させないこと
  • 勉強の順番は理論→機械→電力→法規がおすすめ
  • 全科目の勉強時間が確保できない場合は法規を後回しにしよう
  • 勉強のペースは週単位で管理しよう
  • 2種の合格を見据えている場合は、3種と2種の同時受験もおすすめ

電験3種は試験範囲が広いため、合格までの最短ルートを歩かないと何年たっても受からないということになりかねません。

今回紹介した方法を使えば少ない労力で合格できますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

また、電験3種の参考書の選び方についてはこちらの記事で解説していますので参考にしてみてくださいね!

電験3種参考書の選び方[電験3~1種合格者が解説]

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