どうも、いちにょきです!
さて今回は電験二種一次・二次試験用のおすすめ参考書・問題集について、それぞれ比較・解説していきます!
また、状況に合わせて最適な参考書・問題集が選択できるように、参考書・問題集の選び方についても解説しています。
参考書と問題集の使い分け
まず、教科書的な参考書と問題集の使い分けについては、こちらの記事を参考にしてください。
[電験・エネ管]独学のための教科書と問題集の使い分け
どうも、いちにょきです! さて、これから電験やエネ管を独学で勉強される皆さんは、何かしら参考書や問題集などの書籍を買うことになると思います。 独学で勉強する際に使う書籍は、様々な事項を説明している教科 ...
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一言でまとめると、「問題集をいきなりやっても難しい場合には教科書的な参考書を使うべし!」という内容です。
一次試験対策
管理人の考え
まず、一次試験対策に対する管理人の見解を述べておきます。
電験二種の1次試験は、三種よりも使う数学のレベルが少し上がったり、三種では問われなかった内容も一部出題されます。
しかし!
私の見解ではそこまで難易度が大きく変わる印象はありません。三種の知識に毛が生えたもののようなイメージです。
3種、2種一次試験、1種一次試験の出題範囲と難易度に対する私のイメージはこんな感じです。
3種→2種一次→1種一次と進むにつれて、出題範囲は若干狭まり、難易度(言い換えると要求される知識レベル)が増していきます。
たまに三種より二種一次試験のほうが簡単だという人もいたりします。
そう感じる理由は、すでに深い理解に達している人にとって、出題範囲が若干狭まる分簡単に思えるからでしょう。
例えば3種で平均9割正答できる人なら、2種では平均7~8割くらいは正答できると思います。
つまり三種を真面目に勉強してきた方は、二種一次試験のために、わざわざ1から勉強をし直す必要はないのです。
私自身が受験した時も、二種一次試験のための参考書類は一切使っていません。三種の参考書と二種一次の過去問だけで勉強しました。
3種をコツコツ勉強してきたなら、2種一次は問題集から始めてもOK!
とはいえ、2種から受験を始める方や苦手科目がある方など状況は人それぞれだと思いますので、フローチャートでどのように勉強を始めればよいかを図示してみました。
まず、3種用の4科目別冊型参考書(1科目を1冊ずつの本にまとめた参考書)を持っていない方は、これから受験する2種のために2種用の4科目別冊型参考書を買いましょう。
また、3種用の4科目別冊型参考書は持っているが、3種の時点で苦手科目があったという場合は、まず3種用の4科目別冊型参考書で苦手科目を復習しましょう。
いきなり問題集に行くと苦手科目で挫折する可能性があります。
いったん苦手科目を復習してから、問題集に取り掛かるとよいでしょう。
状況に応じて、参考書・問題集を使い分けよう!
参考書
電験2種完全マスターシリーズ
この書籍の特徴は、教科書的な説明が詳しく書かれている点です。
そして、詳しく書かれている分、高度な内容も含まれるため、数学や物理の知識がないと難しく感じる可能性もあります。
逆に数学や物理の知識があれば、電験初学者でもこの参考書から始められる作りになっています。
公式の導出なども詳しく解説されていますので理解が深まると思います。
この参考書は、二次試験まで見据えて、2種の範囲をしっかり理解したい方におすすめです。
電験2種徹底マスターシリーズ
完全マスターシリーズに比べて教科書的な説明はややあっさりしており、その分問題の量は少し多くなっている印象です。
2種の範囲も各科目ごとにしっかり勉強したいかつ、完全マスターよりもやや易しい参考書をお探しの方におすすめです。
受かる電験2種一次シリーズ
こちらは2種一次向けのなかではかなりやさしい参考書となっています。問題は少なめで教科書的な説明に重点が置かれています。
やさしいレベルからスタートして、2種の範囲もカバーしようとしているため、説明はやや浅い印象です。
なので、2種から電験の受験を始める方や、3種の知識に自信がない方で、やさしめの教科書を探している方におすすめです。
電験2種これだけシリーズ
こちらは徹底マスターシリーズの教科書的説明をよりあっさりさせ、問題の量を多くしたような参考書となっています。
参考書のなかではやや問題集よりの作りになっています。
教科書的説明はあるのですが他の参考書と比べて少なめであるため、前提知識がない状態だと理解できない可能性があります。
なので、教科書的な参考書をお探しの方には向いていません。
問題集だけだと少し不安で、補足的に教科書的な説明もあったほうが安心するという方や、すでに2種一次を受験済みで、苦手科目対策をしたい方はこちらの参考書が向いていると思います。
比較表
上記4種類の参考書の比較表は以下のようになります。
価格一覧表
amazonの価格で一覧表を作成しました。
完全マスター | 徹底マスター | 受かる電験2種 | これだけ |
科目によってばらつきはありますが、概ね高い順から「これだけ→徹底マスター→受かる→完全マスター」となっていますね。
フローチャート
4科目別冊型参考書選びのフローチャートを作成しましたので、参考にしてください。
問題集
電験二種一次試験完全解答
その名の通り電験二種一次試験の問題と解答・解説が掲載されています。
1年分の試験を一括で解いて答え合わせをする形式ではなく、一問ごとに解答・解説のある一問一答形式です。
現在は以下の3冊が出版されています。
H23年度~R2年度までの10カ年収録版
H16年度~H20年度までの5カ年収録版
H20年度~H24年度までの5カ年収録版
5カ年収録版は古く、中古しかないため値段が高くなっています。これから買う方は10カ年分収録版を買うとよいでしょう。
電験2種模範解答集
こちらは直近の1次試験5年分と二次試験4年分がセットになった模範解答集です。
この模範解答集も一問一答形式となっています。
1次試験対策に10か年分も必要ない方や、2次試験の問題集も同時に購入したい方にはおすすめです。
二次試験対策
管理人の考え
さて、一次試験では問題集だけでも対応できるという話をしましたが、二次試験についてはどうでしょうか。
管理人は二次試験については教科書を使うよりも、最初から問題集を使う方が効率がよいと考えています。
というのも、二次試験のベースとなる知識は一次試験までで一通り学習済みであり、教科書的説明は蛇足になると考えるからです。
教科書的説明はあってもいいけど、時間とお金がもったいないよね~
二次試験の難しさは、今までに学習した知識を使って、何の誘導もない状態で答えにたどり着かなければいけないというところにあります。
そのためにはそれぞれの知識に対する深い理解と応用力が必要となるのですが、すべての知識について「じゃあもう一度勉強しなおそう」というのは非常に効率が悪いです。
何を自分が理解できていなくて、どこまで理解すればいいのかがわからないからです。
なので、問題を解きながら自分が理解できていなかったところはどこか、どこまで理解すれば解けるようになるのか、知識をどのように使って問題を解いていくのかといったことを理解していくのが合格への近道だと思います。
ただ、問題集のなかでも、単純な過去問集よりは、重要問題を厳選したタイプから入るのがおすすめです。
これは単純に頻出問題から学習する方が効率がよく、また解説や解法のテクニックなどの説明が詳しいからです。
なので、
step
1重要問題を厳選した問題集を完璧にする
step
2過去問集で演習を重ねる
という流れがおすすめです。
この後紹介する二次試験の参考書は、より教科書的なものから順番に紹介していきますので、後の方になるほど問題集に近い形になります。
参考書
電験第2種二次試験これだけシリーズ
今回紹介する2種二次試験用参考書のなかでは、一番教科書的説明が多いです。
重要事項の説明→例題→解答・解説→演習問題のような流れで、体系的に学べるようになっています。
各テーマごとに例題や演習問題があるため、問題も典型的なものが厳選されています。
ある意味一次試験までの参考書に近い形式になっているので、この形式が好みの方はこちらの参考書を選ぶとよいでしょう。
ただ、基本事項の説明から入るため分量も多く、全シリーズそろえるには4冊購入する必要があります。
○○で覚えるシリーズ
こちらは計算問題対策の「戦術で覚える」と諭説問題対策の「キーワードで覚える」の二冊に分かれています。
こちらの問題集は過去問から重要な問題を厳選し、問題の解き方、着眼点、解答、解説を掲載しています。
この問題集は、単純な過去問ではなく重要問題を厳選している点と、それぞれの問題に対する解説の分量が過不足ない点が良いですね。
また、結構ボリュームもあるので、この問題集を完璧にしておけばかなりのレベルに到達できると思います。
個人的にはおすすめしたい参考書となっています。
マイナスポイントとしては誤植がやや多い点です笑
公式から正誤表が出ていますので、もし購入される方は以下のリンクを参照されるとよいと思います。
キーワードで覚える!電験2種二次論説問題 正誤表(改訂版用)
「キーワードで覚える」の方は2021/6/16に改訂新版が出ていますので、誤植については修正されていると思われます。現在は改訂版用の正誤表のみの掲載となっていますが、管理人が個人で所有していた旧版用の正誤表(1版1刷まで対応)がありましたので、一応そちらも掲載しておきます。
キーワードで覚える!電験2種二次論説問題 正誤表(旧版用)
また、「キーワードで覚える」の方は2021/6/16に改訂新版が出ていますので、誤植については修正されていると思われます。
ちなみに管理人自身はこの参考書を使って受験し、合格しました。
電験二種二次試験精選問題
こちらは20年分の過去問から重要問題を厳選して、テーマ別にまとめられています。
立ち位置的には○○で覚えるシリーズと似ていますが、○○で覚えるシリーズよりも解説があっさりしており、ボリュームもやや少ないです。
なので、こちらを選ぶ場合はこの問題集のほかに過去問演習が必要になると思います。
問題集
電験2種模範解答集
こちらは一次試験の問題集としても紹介しましたね。二次試験の過去問は一昨年度からさかのぼって4年分が掲載されています。
解答解説も丁寧で、問題集としては非常に良いと思います。
ネックは値段ですかね笑
一次試験5年分と2次試験4年分で5390円と少々割高な気がします笑
電験2種二次試験標準解答集
こちらは直近10年分の過去問の解答解説が掲載されています。
先に紹介した模範解答集に比べると解答解説の丁寧さは少しだけ劣るかもしれませんが、問題集としては十分丁寧に解説されています。
また10年分が掲載されて4200円前後なので模範解答集に比べてややお得感がありますね笑
電験2種一次・二次対策用おすすめ参考書比較(まとめ)
今回は、電験2種一次試験・二次試験について、試験対策の考え方と参考書の比較を行いました。
みなさんの状況にあったベストな参考書を使って合格しましょう(^^)/